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西野監督の後任が外国人でいいのか?
こんなにいる日本の優秀な監督たち。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2018/07/06 11:15
日本がW杯でグループリーグを突破したのは、自国開催の2002年を除くと岡田武史監督と西野朗監督と、どちらも日本人監督のときだった。
Jクラブの監督への依頼は現実的ではないが。
W杯には出場していないものの、監督として結果を残してきた日本人指導者も多い。今シーズンからFC東京を率いる長谷川健太監督はその代表格だろう。V・ファーレン長崎の高木琢也監督も、現場での経験は長い。
今シーズンの名古屋グランパスでは苦しみを味わっているが、風間八宏監督は川崎フロンターレで魅力的な攻撃サッカーを展開した。J2のクラブを3度もJ1へ昇格させてきた反町康治監督は、在任7年目の松本山雅FCで日本人らしいハードワークを惜しまないチームを作り上げている。
Jクラブで采配をふるっている彼らに、代表監督就任を要請するのは現実的に難しい。ただ、日本代表入りが選手にとっての目標であるように、日本代表監督のポストは日本人指導者の目標となっているはずだ。ロシアW杯のベスト16入りに、刺激を受けている日本人監督は間違いなく多い。
4年間を丸投げする人事は通らない。
外国人ありきの選考は、日本人指導者の意欲を削ぎ落とすことに等しい。ロシアW杯を受けて継続性を担保するのは、新監督選定の最低条件である。クリンスマンを招聘するにしても、彼以外の外国人監督に託すとしても、サッカー協会は明確な理由を示すべきだ。
世界のトップオブトップで戦ってきた、あるいは戦っている指導者を招き、学び、世界に追いつくという発想は否定できないとしても、外国人監督でなければいけない必然性が果たしてあるのか。
日本サッカーに馴染みがなく、日本語を話さない外国人指導者に、4年という期間を丸投げするような人事はまかり通らない。