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「スポーツクライミングを、もっと!」
競技を支える人たちの熱意。<PART1>
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2018/07/31 11:00
サポートする多くの人の想いが、選手たちを奮い立たせる。
傾斜や難易度を3D化で分かりやすく。
「弊社は『あたらしい自由。』というブランドスローガンを掲げています。この意味は、お客さまの期待を超えるような体験価値を提供したいということなのですが、スポーツも同様に、高い目標に向かい努力する選手たちの必死な姿に感動や感銘を受けるわけで、そこは私たちが目指す方向とリンクしていると思います。とくに壁を目の前にし、経験や知識、技術をフルに駆使し、それを乗り越え克服するスポーツクライミングには共感する部分が多く、ぜひサポートしたいという結論に至りました」
趣味で登山をするというKDDIの山田隆章さんは、スポーツクライミングをサポートする理由をそう語った。
KDDIではクライミングの新たな観戦体験として『OnlineObservation』というシステムを使用。課題を3D化することで通常の映像だけでは伝えきれない壁の傾斜や難易度までを確認できるようになり、観客はよりいっそう競技の深さを知り、楽しむことができる。
「会場にいなくても競技の凄さを理解でき、よりスポーツクライミングの魅力を伝えることができると思います」
まさにこれぞ『あたらしい自由。』のひとつの形なのであろう。
選手が世界トップで戦えるサポートを。
さらにauは競技へのスポンサードはもちろん、トップ選手たちのサポートもしており2016年には『TEAM au』を結成。現在、楢﨑智亜ら6名のトップ選手が所属している。
「選手強化に協力することは競技の普及にもつながってくると思います。例えば『au CLIMBING CHALLENGE』というサイトでは、選手たちに協力してもらい競技をより身近に楽しんでもらえるようなコンテンツを提供しています。また選手たち個々にタブレットを渡すなどし、デバイスを活用し自分のプラスにしてもらっています。とにかくどの選手も自己管理が徹底しており研究熱心。彼らが世界のトップシーンで戦えるよう、延いてはそれが競技の普及に繋がるように、今後も全力でサポートしていきたいと思います」