松山英樹、勝負を決める108mmBACK NUMBER
松山英樹、全米までに復調なるか。
「練習の虫」が気づいた原点とは。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph bySonoko Funakoshi
posted2018/06/06 08:00
メモリアル・トーナメントの松山英樹。最終日は打った途端、「あっ」と口が動く場面が多かった。
「球数を打とうかなと思っています」
「球打ちを今までの倍ぐらいする感じで。(左手のケガは)しばらく出ていないので安心はしている。練習してどうなるかわからないけど、僕自身、球数を打たないと上手くいかないプレーヤーなのかなと思い始めた。球数を打とうかなと思っています」
左手の故障以後、球数を抑えて練習したり、動画を見ながら分析したり、いろんな試行錯誤を繰り返し、今、辿り着いたのは「ひたすら球を打つ」という「練習の虫」の原点。そこに立ち戻り、「球数を打とう」と思ったこと。それが今、自分に必要なのだと気づいたこと。
それもまた発見であり、合致点なのだとすれば、全米オープンを目前にした今、松山は重要なミーティングポイントを見出せたことになる。
全米オープンで勝利を目指して戦うことが「たぶん無理」なわけではない。どんな状況にあろうとも、ひとたびティグラウンドに立てば、「世界のマツヤマ」は優勝を目指すはず。我が愚問を反省しつつ、そんな願いをこの稿に込めた。