“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
なぜ代表にFKの名手が不在なのか?
中村俊輔と母校で考えた環境の話。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2018/04/05 11:30
桐光学園サッカーグラウンドのベンチにて。左から、佐熊裕和元桐光学園サッカー部監督、中村とその1年後輩の井手口純。
なぜ中村のようなキッカーが現れないのか?
薄暗いグラウンドに立っていた男は、20年以上経った今、眩いばかりの光の中に立ち続けている。
そして私はと言えば、今の日本全体を見渡しても中村俊輔を上回るキッカーが現れていないのではないか――と危惧している。
これからロシアW杯を控えている日本代表の中にも現れていない。
もちろん今プロとして活躍する選手達の中には、中村俊輔のような才能を持っている選手がいるかもしれない。そして日本代表は、その才能のトップレベルの集まりであることも間違いない。だが、彼のような優れたキッカーがなぜ現れないのか……。
今年40歳を迎える彼の、サッカーに対する信念、そして反復・継続する能力は今でもまったく色褪せない。
日本代表の選手たちには、彼の言葉からぜひ何かを感じ取ってもらいたいと思う。