プロ野球亭日乗BACK NUMBER
“天才”西川龍馬が侍Jになった理由。
東京五輪、三塁手争い、広島の期待。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNanae Suzuki
posted2018/03/02 10:30
非凡なバッティングセンスを誇る西川。守備にまだ課題を残すが、どこまで侍ジャパンで成長できるか?
この天才に必要なのは経験である。
「(アピールポイントは)打つ方ですね。去年同様に自分の持っているものをしっかり出していきたいし、色々な人から話を聞きたい」
代表への招集状が届いた西川は、こう抱負を語っている。
この天才に必要なのは経験であり、様々な投手の球を見て打つことなのだ。だとすれば代表の舞台は、花開く過程にはうってつけの場所でもあるだろう。
2年後の東京オリンピックではどんな代表チームが出来上がっているのか? 稲葉監督に課せられている仕事は、決していま勝つことではない。どれだけ想像力を膨らませて、2年後のチーム構想を抱けるか。現時点で監督力が試されているのは、まさにその部分なのだ。
そういう意味で今回の侍ジャパンに三塁・西川はいるし、稲葉構想の軸となる抜擢なのである。