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錦織圭不在の日本にイタリアが本気。
1勝3敗でも、このデ杯は快挙だった。 

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今田望未

今田望未Nozomi Imada

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photograph byKyodo News

posted2018/02/07 07:00

錦織圭不在の日本にイタリアが本気。1勝3敗でも、このデ杯は快挙だった。<Number Web> photograph by Kyodo News

全豪オープン、デビスカップと良い内容の試合を続けている杉田。あとは……勝利だけだ。

まだ錦織のテニスは100%まで回復していない。

 そして今回、日本はけがから復帰途中の錦織を欠いた。

 正直に言えば、まだ錦織のテニスは100%まで回復していない。

 先日錦織は下部ツアーの大会に出場し優勝したが、簡単なミスが多く、苦しむ場面も多かった。デ杯に招集しても、ベストパフォーマンスを発揮できたかと言えば疑問符が残る。

 さらに昨シーズンのけがから復帰中の西岡良仁は、入れ替え戦で数々の貴重な勝利を収めてきた日本のキーマンだが、半年以上試合ができず、ランキングを上げるためにデ杯を回避した。では錦織、西岡の両名を欠いた日本は絶望的なのか。いや、そんなことはなかった。

 この1年で、日本は総合力で格段にレベルアップしていた。

長らく日本の弱点だったダブルスに現れた救世主。

 今回の日本のエース、杉田祐一は昨年の春先に大ブレークし、松岡修造氏、錦織に次ぐ日本人史上3人目となるATPツアー優勝。さらにマスターズ大会でベスト8を達成し、錦織が塗り替えるまで松岡が持っていた最高ランキングである46位を上回った。現在の杉田は押しも押されもせぬ、ATPツアーを年間通して戦うプレイヤーに成長した。

 さらにダニエル太郎は持ち前の長身を生かすためにサーブを大幅改良。本人は時間がかかると謙遜するが、すでに効果は表れて、それが今回のデ杯で爆発した。

 そして、長らく日本のウィークポイントであったダブルスに救世主が登場した。

 昨年から国籍を日本に変更したマクラクラン勉だ。9月のデ杯で初めて組んだ内山靖崇とのダブルスは、グランドスラム優勝経験のある2人が組んだブラジルペア相手にすべてのセットで競る内容を見せ、10月には内山と組んだダブルスで楽天ジャパンオープン優勝。さらに1月の全豪オープンではヤン・レナード・シュトルフ(ドイツ)と組んでベスト4。現在マクラクランは、日本男子ダブルス史上最高ランクに位置している。

 この試合メンバーに加えて、デ杯で長らく日本チームのシングルス2番手を務めてきたベテランの添田豪がサポートメンバーにいる。

 このチームを、史上最強チームと言わずしてどう表現できるだろうか。

【次ページ】 敗れてもなお価値のある試合をしたダニエル。

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