フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
羽生結弦の不在を痛感したNHK杯。
日本勢が17年ぶりにメダルを逃す。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byNaoki Nishimura/AFLO SPORT
posted2017/11/14 11:00
怪我というアクシデントは防ぎようがない。平昌五輪へ向けて、羽生自身との新たな戦いが始まる。
今年の男子では、ベテラン勢が表彰台を制した。
SP4位から上がって総合2位になったアメリカのアダム・リッポンは、フリーが28歳の誕生日だった。
3位に入ったイスラエルのアレクセイ・ビチェンコは29歳。いずれも男子シングル選手としては、ベテランばかりである。
「もっとも年上の選手3人が表彰台に上がったのは、すごくクールだと思う!」とリッポンは会見で、記者たちを笑わせた。
ジェイソン・ブラウンはジャンプミスがあって総合4位。おそらく本人が願っていたGPファイナル進出は厳しいだろう。
女子ではメドベデワが優勝し、ファイナル進出決定。
女子は、予想通りエフゲニア・メドベデワが優勝。
フリーでは珍しくジャンプミスも出たものの、逆転を許さずに総合224.39でトップを保った。カロリナ・コストナーはフリーでは3位だったが、総合212.24で2位になった。
総合210.19で3位に入ったのは、ロシアの新人、ポリーナ・ツルスカヤだった。
2016年世界ジュニアで優勝候補でありながら、直前に怪我をして欠場した選手である。質の高いジャンプと表現力を兼ね備えた、これからが楽しみな若手の1人だ。
メドベデワとコストナーはともに、記者会見では日本の観客の質の高さを絶賛。
ファイナル進出をきめたメドベデワは「GPファイナルで戻ってくるのを楽しみにしている」と語った。