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デスパイネとスプリンガー。
思い出される7年前の激闘。 

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田村航平(Number編集部)

田村航平(Number編集部)Kohei Tamura

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photograph byHideki Sugiyama

posted2017/11/11 11:30

デスパイネとスプリンガー。思い出される7年前の激闘。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

今季はパ・リーグで本塁打と打点の2冠に輝いたデスパイネ。球団との来季契約も早々に済ませ、さらなる活躍も期待される。

斎藤が大学生活で初めて浴びた満塁ホームラン。

 斎藤が初球に投じたフォークは、「遠くへ飛ばそうと思っていた」というスプリンガーのフルスイングにすくわれて左中間スタンドへ。斎藤が大学生活で初めて浴びたこの満塁ホームランが決勝点となり、日本は準決勝敗退となってしまった。

 翌々日に神宮球場で行われたアメリカ対キューバの決勝戦は、7回までゼロ行進。8回表にアメリカがソロホームランで均衡を破ると、その裏に先頭のデスパイネが外角低めのスライダーをライトスタンドに上手く運んですかさず追い付く。

 延長タイブレークに突入してアメリカが2点を勝ち越した後、10回裏の1死一、三塁で打席に立つのはデスパイネ。

 レフトスタンドに放った打球は、逆転サヨナラホームランとなってキューバに優勝をもたらした。

文句なしの大会MVPを受賞していたデスパイネ。

「とても興奮してベースを一周した」というデスパイネだったが、真ん中に入ってきたチェンジアップを冷静にとらえた一打だった。

 2打席連続で殊勲のホームランを放ったデスパイネは、文句なしの大会MVPに輝く。

 20代前半の頃から抜群の勝負勘を持っていた、スプリンガーとデスパイネ。あれから7年が経ち、2人とも円熟期を迎えている。日米の頂点を決める舞台で戦うその姿を見て、懐かしさに駆られた秋だった。

 Number939号「日本シリーズ激闘の果て」では、第1戦のキーマンとなったデスパイネをクローズアップ。ホークス対ベイスターズの全6戦を、1戦ずつ写真と選手レポートで振り返っています。また、スプリンガーがMVPを受賞したワールドシリーズも完全詳報。日米のポストシーズンの保存版として、是非お読みください。
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