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史上最悪レベルの極悪馬場状態。
菊花賞でキセキが証明した純粋な力。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2017/10/23 12:25

史上最悪レベルの極悪馬場状態。菊花賞でキセキが証明した純粋な力。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

泥だらけの菊花賞を制したのは、キセキとデムーロのコンビだった。タイムは遅かったが、パワーの証明にはなったはずだ。

「ヨーロッパでもいけそう」で海外遠征に期待も。

 今後のローテーションは未定だが、管理するのが「世界のスミイ」で、デムーロも「ヨーロッパでもいけそう」とコメントしているだけに、前述した海外遠征にも期待がかかる。

 2着は10番人気のクリンチャー。藤岡佑介が、馬の能力を信じ、中団から早めに押し上げて行く好騎乗を見せた。

 ハナ差の3着は、本稿のプレビューで▲印をつけた13番人気の芦毛馬ポポカテペトルだった。

 キセキ同様、前半から掛かり気味の手応えで進んでいたのは、力のいる馬場を苦にしないからだろう。

 2番人気の皐月賞馬アルアインは7着。馬場云々以前に、距離に限界があったか。3番人気のミッキースワローは6着。切れ味が武器だけに、良馬場で見直したい。

 ダービーの1~3着馬が不在で、戦前はやや寂しいメンバーのようにも思われた。しかし、終わってみれば、ダービーの上位3頭が出ていたとしても勝てなかったのではないか……と思わせるほどの強さで、キセキが頂点に立った。

 タフなレースだっただけに、ほかの出走馬ともども、反動が出ないようしっかり疲れをとって、今後は古馬相手の大舞台で、あの力強いストライドを見せてほしい。

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