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解説者ザックがイタリア代表に嘆き。
「チームとして評価にも値しない」 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2017/09/05 08:00

解説者ザックがイタリア代表に嘆き。「チームとして評価にも値しない」<Number Web> photograph by AFLO

歓喜に沸くスペイン代表とは対照的に落ち込むアズーリ。天国と地獄を分かつプレーオフに回ることになれば、さらなる重圧が待ち受ける。

「チームが間延びしている」とザックも嘆いた。

 スペインが相手なのだから、敵地での劣勢も想定内だった。だが、試合中にベントゥーラが見せた采配には疑問が残った。

 前半から自陣に押し込まれ溺れそうな選手たちは、折角ボールを奪っても「縦へのロングパスに頼るな、パスをつなげ!」とベンチから強要され、案の定ボールを奪い返された。

 何らかの軌道修正ができたはずの選手交代でも、ベントゥーラはまるでそれ以外の選択肢がないように、FW同士を交代させることに3枚の枠を費やした。MFパローロを投入して中盤を厚くし、守備ブロックを再構築して主導権を取り返す、という発想は見られず、解説席のザッケローニは「チームが間延びしている」と嘆き通しだった。

若手抜擢は歓迎だが、その裏には不遜と軽率さが。

 後からなら何とでも言えるのかもしれないが、2017年秋現在のイタリアは謙虚さを欠くように思う。

 ベントゥーラ体制になり若手抜擢が続くのは歓迎すべきことだが、若さの裏には不遜と軽率さが潜むことを忘れてはならない。

 今夏8月上旬、イタリア・サッカー連盟はベントゥーラとの代表監督契約を'20年まで延長した。W杯予選突破前の契約延長は異例の厚遇だ。老将に気の緩みが生じたとしてもおかしくない。

 残る予選は5日のイスラエル戦と来月の2試合だ。

 スペインの1位通過はほぼ確定している。イタリアは勝ち点差4に迫る予選3位アルバニアと敵地での最終節を残すのがやや気がかりだが、おそらく2位で予選を終えるだろう。

 気の早いイタリア紙は、スペインに敗れた翌朝紙面で「プレーオフで当たる可能性が高いのはスウェーデン、北アイルランドもしくはギリシャ」とシミュレーション済みの対戦国候補を挙げた。

 準備がいいのか悪いのか、代表チームへプレッシャーをかけることにかけては、イタリアは人後に落ちない。

【次ページ】 20年前はゾラやバッジョ、ヴィエリがいたのに……。

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