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解説者ザックがイタリア代表に嘆き。
「チームとして評価にも値しない」 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2017/09/05 08:00

解説者ザックがイタリア代表に嘆き。「チームとして評価にも値しない」<Number Web> photograph by AFLO

歓喜に沸くスペイン代表とは対照的に落ち込むアズーリ。天国と地獄を分かつプレーオフに回ることになれば、さらなる重圧が待ち受ける。

スペイン相手に中盤2枚で挑んだ無謀っぷり。

 ベントゥーラはマドリードでいくつか決定的な失敗を犯した。

 攻撃的戦術である4-2-4に固執したことや不可解な人選、そして采配のミスだ。

 無謀にもボールキープに長けるスペイン相手に薄い中盤2枚で挑み、完全に前後を分断された。対抗策として前線からのサポートを要求されていたFWベロッティとFWインモービレ、さらにFWインシーニェはスペインの猛プレスに晒され、あっさり無力化された。

 真っ赤に染まった敵地サンティアゴ・ベルナベウで、太鼓の重低音と「エスパーニャ!」の大合唱に飲み込まれた彼らが得点機を作れたのは、前後半合わせて2回のみ。

 ベントゥーラは6月の予選でやはり4-2-4を用いた。リヒテンシュタイン相手に5点取れたからスペインにも、とはあまりに傲慢な考えだったと言わざるをえない。

キエッリーニの代役は、今季出場0分の選手。

 スタメンの人選にも驚かされた。

 左サイドバックで先発起用されたのは、代表歴わずか3試合のDFスピナッツォーラだった。

 ユベントスが保有権を持つスピナッツォーラは、8月下旬になってレンタル先であるアタランタから「ユーベに戻りたい」とSNSで駄々をこね、問題視したクラブからセリエA開幕2節を招集外とされていた。

 マドリードへ出発する前日の確認練習で、DFキエッリーニが右ふくらはぎを痛めて離脱し、アズーリ鉄壁の“BBCトリオ”は使えなくなった。昨年の夏、EUROでスペインを破ったときの主役だったキエッリーニの代役は、リザーブのDFルガーノやDFアストーリでは務まらない。指揮官が4バックを選択したのは理解できる。

 しかし、スペインとの決戦に代表経験がほとんどなく、今季の公式戦プレー時間0分の若手を先発に抜擢したのも無謀としか言いようがない。スピナッツォーラは決戦ムードに萎縮し、ボールロスト8回を記録、デュエルでも競り勝った率は6割しかなかった。右サイドバックで先発したDFダルミアンを左に回し、ミランで好調のDFコンティを右に置くオプションは試せたはずだ。

【次ページ】 「チームが間延びしている」とザックも嘆いた。

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