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最終予選、起用選手数が歴代最多!
人選こそハリル最大の戦術である。
posted2017/09/05 11:15
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Takuya Sugiyama
9試合戦って、すべてが違うスターティングイレブン。
今回のロシアW杯最終予選を象徴するデータだろう。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表がW杯行きを決めたオーストラリア戦で、試合前に驚きを持って伝えられたのは先発の11人だった。
前線の起点役として負傷明けの大迫勇也、エイバルで主力に定着した乾貴士までは想定内だったかもしれない。しかし、浅野拓磨や井手口陽介を抜擢すると予想した人は少なかっただろう。そしてその結果がどうなったかは、周知の通りである。
ハリルホジッチ監督は選手を大きく入れ替え、激しい競争原理をチームに持ち込んだという評価を手にした。
さて、ではその印象はイメージではなく現実に即しているのだろうか? それを知る手っ取り早い方法は、出場選手数を数えてみることだ。
そこで日本がW杯出場権を獲得した5回の最終予選で、途中交代含めて出場した選手を数えてみた。なおフランスW杯予選はアジア地区第3代表決定戦を含め、ロシアW杯予選は第9戦終了時点でのデータである。
井原、名波、カズ……懐かしのメンバー。
<1998年フランスW杯最終予選:22人>
※加茂周監督→岡田武史監督/9試合4勝4分け1敗、アジア地区第3代表決定戦でイランに勝利
GK:川口能活
DF:井原正巳、小村徳男、秋田豊、相馬直樹、名良橋晃、中西永輔、斉藤俊秀
MF:山口素弘、名波浩、中田英寿、本田泰人、森島寛晃、北澤豪、平野孝
FW:三浦知良、城彰二、西澤明訓、呂比須ワグナー、中山雅史、高木琢也、岡野雅行
当時の日本代表人気を支えたメンバーがずらりと並ぶ。