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最終予選、起用選手数が歴代最多!
人選こそハリル最大の戦術である。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/09/05 11:15
オーストラリア戦での勝利後、記念撮影に収まる日本代表。ハリルホジッチ監督率いるチームには、今後も新たな招集メンバーが現れるのか。
2度目の岡田体制、19歳で先発起用されたのは……。
<2010年南アフリカW杯最終予選:28人>
※岡田武史監督/8試合4勝3分け1敗、グループ2位通過
GK:楢崎正剛、川口能活、都築龍太
DF:中澤佑二、田中マルクス闘莉王、阿部勇樹、内田篤人、長友佑都、駒野友一、寺田周平
MF:長谷部誠、遠藤保仁、松井大輔、中村俊輔、中村憲剛、今野泰幸、香川真司、稲本潤一、橋本英郎、本田圭佑、今野泰幸
FW:玉田圭司、田中達也、大久保嘉人、佐藤寿人、岡崎慎司、興梠慎三、矢野貴章
南アフリカW杯を目指す最終予選には、28人のメンバーが出場している。
イビチャ・オシム監督が体調不良で辞任し、そのチームを引き継ぐ形で2度目の最終予選に挑んだ岡田監督は、ここでも若手を抜擢した。顕著なのはホームのウズベキスタン戦(△1-1)に先発した香川で、当時まだ19歳だった。ただこの時のチームは闘莉王と中澤の強固なセンターバック2枚がキーマンで、高さと対人プレーの強さで相手アタッカーを封じつつ、中村俊もしくは遠藤のセットプレーに攻撃参加して得点源ともなった。
フランスW杯のときと比べて、多くの選手を起用した岡田監督。内田、長友、遠藤、長谷部、本田、岡崎と、南アフリカW杯以降の主力に定着した選手も多い。
“少数精鋭”のイメージが強いザック体制。
<2014年ブラジルW杯最終予選:22人>
※アルベルト・ザッケローニ監督/8試合5勝2分け1敗、グループ1位通過
GK:川島永嗣
DF:長友佑都、内田篤人、今野泰幸、吉田麻也、栗原勇蔵、伊野波雅彦、酒井宏樹、酒井高徳、駒野友一
MF:本田圭佑、遠藤保仁、長谷部誠、清武弘嗣、細貝萌、中村憲剛、高橋秀人
FW:岡崎慎司、香川真司、前田遼一、ハーフナー・マイク、乾貴士
ザッケローニ監督の予選スタメンと言えば、ほぼ暗唱できる人も多いのではないか。
フォーメーションは4-2-3-1。
守護神は川島、センターバックに今野と吉田。サイドバックは長友、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチに、2列目は香川、本田、岡崎。そして1トップは前田である。
最終予選初戦のオマーン戦、続くヨルダン戦でスタメンを1人も替えていない。それでも3-0、6-0と大勝を収めたのは印象的だ。ちなみに出場を決めたオーストラリア戦も、この2試合の11人に戻している。
遠藤のゲームメイクや本田のキープを起点に、長友と香川で左サイドを崩す。そして前田が相手マーカーを引きつけ、右の岡崎で仕留める。高いボール保持率とともにザック体制の攻撃スタイルを思い出すのは今でも容易だ。その一方で宮市亮ら、招集されながらも出番のなかった選手もいる。