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F1チームの急成長には日本人あり?
ドライバー不在もエンジニアが活躍。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byMasahiro Owari
posted2017/08/27 08:00
神野が働くフォース・インディアは前半戦コンストラクターズ4位につける。
F1には今ドライバーはいないが、エンジニアはいる。
「短期的な目標は、数年以内にフォース・インディアの勝利に貢献すること。フォース・インディアはたくさんの優秀なエンジニアがいますし、優れた技術文化があるので、数年以内にレースに勝てると確信しています」と自信をのぞかせる神野だが、さらに高い目標も心に秘めている。
「長期的な目標は、いずれこのチームでテクニカルディレクターになること。テクニカルディレクターとしてドライバーとコンストラクターの両方のタイトル獲得を実現したい」
2015年に日本人として初めてF1チームのチーフレースエンジニアに就いた小松礼雄。今年、その小松に続き、マクラーレンの今井弘が同職に昇格した。
残念ながら今年、F1には日本人ドライバーはいない。だが、F1はドライバー同士の戦いであると同時に、各チームオリジナルでマシンを作って、それを走らせるエンジニアたちの戦いでもある。その戦いにいま、日本人エンジニアは欠かせない存在となっている。彼らの奮闘を、日本人として応援したい。