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被写体・羽生結弦が持つ特殊能力。
カメラマンも魅入る孤高のオーラ。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTsutomo Takasu
posted2017/04/11 13:40
圧倒的な集中力を見せるリンク上から一変、オーサーコーチに迎えられると破顔一笑する。このギャップも、羽生が持つ魅力である。
完全に自分の中に入り込める人は、そうそういない。
もちろん、いち被写体としても魅力的な存在だ。長く伸びた手足、しなやかな上半身の動き、表情。
「絵になりますよね。だから非常に撮りやすい。オーラもありますから。あれだけ完全に自分の中に入りこめる人も、そうそういないと思いますよ。そういった意味では特殊な能力を持っているんだなと感じますね。
6分間練習の前に音楽を聴きながらリンクに出てくるときに、激しい音楽を聴いているのか、まるで一人カラオケをしているかのように、その曲を口ずさんでいるんですよ。普通の人はなかなかそこまで入り込めない。年々激しくなっているような気もしますが(笑)、そういうところも魅力的なんでしょうね」
さて、いよいよ来季は五輪シーズンとなる。
「毎シーズンそうですが、プログラムが変わるときは、どういう演技になるんだろうとか、どの瞬間をおさえようか、“この場面をおさえたい”など、新たな撮影意欲を掻き立てられますね」(高須カメラマン)
果たして、羽生選手を始め、日本フィギュア陣は来季どんなプログラムで挑み、そして、ファンを楽しませてくれるのか。
また、4回転ジャンプの戦国時代は今後どんな展開を見せていくのか。4月下旬の国別対抗戦でオフシーズンに入るが、オフもフィギュア界から目が離せそうにない。
高須カメラマンが撮影した羽生選手のカバー写真をはじめ、宇野選手、田中刑事選手、宮原知子選手ら小誌カメラマンが撮影した渾身の一枚は、「Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2016-2017 銀盤の革命者。」でご確認ください。