酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
開幕戦限定の最高打率、最多勝は誰?
最多本塁打はやっぱり伝説のあの人。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/03/29 17:00
現役選手の開幕戦最高打率は、柳田悠岐。WBCに出場することはできなかったものの、ケガからの復帰は順調な様子だ。
日本一の開幕投手は涌井、それに迫る菅野。
涌井は西武時代の2012年の開幕戦、日本ハムの新人斎藤佑樹と投げ合って4回で6失点し、斎藤に開幕戦初登板、初勝利を進呈したが、それ以外の6試合はすべてQS(先発で6回以上投げて自責点3以下)。当代随一の先発投手と言えよう。
それを上回りそうなのが菅野智之(巨人)。2年目の2014年に抜擢されてから、3年連続で開幕投手をつとめ、すべて7イニングを投げて、自責点は2015年の1点だけ。
WBCでも世界が認める好投をしたが、菅野は名実ともに日本のエースになりつつあると言っていいだろう。
なおMLBで投げている岩隈久志(マリナーズ)は、近鉄、楽天で7回開幕投手をつとめ4勝2敗、防御率2.28を記録している。
大谷翔平(日本ハム)は2015、16年は開幕投手としてマウンドに立ち、1勝1敗、防御率2.13だった。
意外に良くない“日本のセーブ王”の開幕戦。
セーブ数はどうだろうか?
1.永川勝浩(広島)4試合3セーブ 1勝0敗 防御率0.00
1.藤川球児(阪神)6試合3セーブ 0勝0敗 防御率1.54
1.岩瀬仁紀(中日)9試合3セーブ 0勝2敗 防御率5.40
4.五十嵐亮太(ヤクルト、ソフトバンク)8試合2セーブ 0勝0敗 防御率0.00
4.澤村拓一(巨人)2試合2セーブ 0勝0敗 防御率4.50
岩瀬仁紀(中日)は、NPB記録の402セーブをマークしている大投手だが、開幕戦では3セーブを挙げているものの2敗、9試合6と2/3回を投げて4失点している。開幕戦は得意ではなかったのだ。