フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER

フィギュア四大陸選手権の裏舞台。
カナダ選手がドッグファームから犬救出! 

text by

田村明子

田村明子Akiko Tamura

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2017/03/27 11:30

フィギュア四大陸選手権の裏舞台。カナダ選手がドッグファームから犬救出!<Number Web> photograph by Getty Images

四大陸選手権における、デュハメルとエリック・ラドフォードのカナダ代表ペア。優勝こそ逃したが、その華麗な演技に会場は大いに沸いた。

ビーガンでトップアスリートであること。

 ところでこういう話題になると出てくるのが、「西洋人は牛や豚は平気で食べるくせに」という批判なのだが、彼女は9年前からずっとビーガン(乳製品などもとらない完全菜食主義者)でもある。

「最初は、別に動物愛護の精神から始めたわけではなかったんですよ」とデュハメルは説明する。あるとき本を読んで、ビーガンという食生活に純粋に興味を持って好奇心で始めてみたのだという。

「やってみたら、とても体調が良くて気に入りました。それと同時に、動物に対する哀れみの気持ちも強くなっていったんです」

玄米、キヌア、ほうれん草でたんぱく質を摂取。

 それにしても、競技アスリートとして野菜だけで体力は大丈夫なのか。

「現代人の大多数は、たんぱく質を過剰に摂取しています。一般に思われているほど、人間の体はたんぱく質を必要とはしていないんです」

 確かにここ数年間、日本でも過食が生む様々な弊害についての書籍がブームになっている。腹6分目が若さの秘訣と説いているベストセラーもあった。

「ビーガンというと、毎日豆腐を食べているのだろうと思われるけれど、そうでもありません(笑)。たんぱく質は玄米、キヌア、ほうれん草などにもたくさん入っています。ナッツ類などはよく食べます」

 身長148センチと小柄なデュハメルだが、体は筋肉質でムキムキ。31歳になった現在も、体力が衰える様子はまったくない。

【次ページ】 多くの関係者の共感を呼んだ保護活動。

BACK 1 2 3 4 NEXT
ミーガン・デュハメル
平昌五輪
オリンピック・パラリンピック

フィギュアスケートの前後の記事

ページトップ