ぶら野球BACK NUMBER
飛行機2万、1泊3千、チケット4千円。
沖縄へ“春の野球”を見にぶらり旅。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2017/03/08 11:00
オープン戦のスタジアム周りで見かけた沖縄出身の宮国椋丞の等身大パネル。かの地では巨人軍で一番人気!?
スタジアム周辺の多くの屋台が、非常に魅力的。
そう言えば、腹減ったな。早朝に羽田空港でコンビニおにぎりを食べたきりだ。
セルラースタジアム周辺には多くの屋台が出ていて食欲をそそる。お好み焼き、沖縄ソーキそば、石垣牛コロッケ、なぜか富士宮焼そばまで。その中から、沖縄生まれ沖縄育ちの“もとぶ牛”が入った「牛煮込み丼」をチョイス。絶妙なあっさり味で正解。
腹ごしらえを終え球場の周辺を散歩していると、沖縄出身の宮国椋丞の等身大パネルが坂本勇人や阿部慎之助と並べて置かれていた。さすが、地元の英雄。扱いはエース級。今年は便利屋じゃなく、先発ローテの一角として期待してるぞ。
ちなみに観戦チケットは、事前にほぼバックネット裏の一塁特別内野指定席4000円を購入済み。
入場してトイレに立ち寄る途中、一塁側通路にある「JAおきなわ」のブース前に人だかりを発見。なんなとく列に並んでみると、JAおきなわシークヮーサー蒟蒻ゼリー100円、サーターアンダギー1個50円と驚異の安さだ。
東京ドームの日本一高い球場グルメに慣れた身にとっては感動的ですらある。JAおきなわ最高。コーラとサーターアンダギーと蒟蒻ゼリーパイン味を買って、席へと向かった。
田口vs.平良の因縁対決を、また見たい。
両チームの先発は巨人・田口麗斗と、沖縄出身のDeNA・平良拳太郎の投げ合いだ。
彼らは'13年巨人ドラフト同期生の同い年。2年前、岡崎二軍監督(当時)にインタビューした時、期待の若手投手として名前を挙げたのがこの2人だった。
田口は昨季二桁勝利を記録、対照的に0勝に終わった平良はFA移籍の山口俊の人的補償として移籍。
残酷なほど弱肉強食の厳しい世界だ。
この日は田口が3回、平良は5回を無失点の好投。がんばれ平良、負けるな田口。またセ・リーグに新たな因縁対決が誕生した。ぜひこのフレッシュなマッチアップはシーズン中にも期待したい。
そして巨人3番手は、みんな大好き宮国椋丞が登板。
1イニングを無失点に抑え、背番号30には大きな拍手が送られた。帰ってきた糸満高校のエース。まるでアーティストの凱旋公演である。