沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
フェブラリーの本命は4歳か古豪か。
崩れないノンコノユメの切れ味に◎。
posted2017/02/18 08:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
NIKKAN SPORTS
今年最初のJRA・GIは、上半期のダート王を決める第34回フェブラリーステークス(2月19日、東京ダート1600m、4歳以上GI)である。昨年の覇者、3年前と一昨年、レース史上初めて連覇した古豪、昨年の最優秀ダートホース、さらに前哨戦を完勝した新星など、砂王決定戦にふさわしい強豪が揃った。
ダート戦線は芝ほど距離が細分化されておらず、また、強い馬が出走できるレースが交流重賞を含めて限られているため、このレースにしても、秋のチャンピオンズカップにしても、出てくる馬は何度も対戦していることが多い。
今回の出走メンバーに関して言うと、ダート初参戦となるデニムアンドルビー以外の15頭は、ほかの馬と同じレースに出走している。直接対決は初めてでも、間接的に能力を比較するのは容易だ。
それなら勝ち馬予想も簡単じゃないかと言われそうだが、東京のダートマイルはスタート地点が芝コース上にあり、外枠は内枠よりずいぶん長く芝を走る。それが有利になる馬もいれば逆もいるから困ってしまう。またシーズン序盤のGIなので、ここが年明け初戦の有力馬もおり、状態の見極めが難しい。
4歳馬の勢いか、古豪の経験か。
外れた場合の言い訳はこのくらいにして予想に入りたい。
まず考えなければならないのは、4歳馬の勢いをとるか、特殊な時期と舞台を経験した古豪の経験をとるか、だ。
過去10年で4歳馬は3勝しており、うち2回は4歳馬のワンツーだった。2009年のサクセスブロッケン-カジノドライヴと、昨年のモーニン-ノンコノユメである。
勢い、経験ともに武器になるのでこれも比較が難しいのだが、4歳だった昨年、フェブラリーステークスで2着になったあとせん馬となり、去勢から半年を経て復調しつつあるノンコノユメ(せん5歳、父トワイニング、美浦・加藤征弘厩舎)から買ってみたい。