ハタチそこそこの時は大した選手じゃなかった!?

――来日間もない頃のアニセと会っているらしいですね。

山賀　何年前かは忘れちゃいましたが、ハタチそこそこのアニセは全然細くて、おそらく100kgもなかったと思います。試合後にシャワー室で「ブラー」って話しかけて、デカいな、とは思ったんですけど、試合中の動きは遅かったし、そんな大した選手じゃなかった。ぶっちゃけ2、3年もすると国に帰っちゃうだろうなって思いました。ところがですよ。そこからグングン成長して、まさにジャパニーズ・ドリーム。去年だったかな、セコムが日野と試合した時、彼は温存されてメンバーではなかった。だけど、試合前にゴールポストのカバーをふたつ持って、準備を手伝っていたんですね。普通、外国人選手はそんなことしませんよ。プレーは抜群で、さらにすごくイイやつ。「コイツはタダモンじゃない」ってピンと来ましたね。

――座談会で山賀さんが推していたフランカーの金正奎（きん・しょうけい／NTTコム）も、後にジャパン入りしました。

山賀　村上（晃一）さんも推薦されていましたけど、いやあ、5月にデビューした時は、我がことのようにうれしかったですね。あの記事が出た後、彼に「山賀ジャパンに入れちゃったけどごめんね、気落ちしないで」って伝えたら、「いやいや、山賀さんだけですよ、そんなこと言ってくれるの。うれしいです」って返してくれて。その後、本当にジャパン入りしちゃって、まあビックリ！　でしたよ。

次なる一推しは、栗田工業のウィング。

――今日は、“山賀推し”の選手が他にもいるだろうと思っておうかがいしました。

山賀　いますよお。トップイーストには意外に良い選手がたくさんいるんです、特に外国人選手。座談会でも山賀ジャパンに入れましたが、栗田工業のウィング、ベン・ポルトリッジ。これがめちゃくちゃ良い。とにかく速いんです。セブンズの適性もあると思います。

　今年セコムは秩父宮で栗田工業にボコボコにされたんですけど（12－78、10月30日）、キーマンである彼をまったく抑えられず、後半に3つもトライ取られました。スコット・ピアースさん（栗田工業ヘッドコーチ）に聞いたら「性格もいい」と。しかも23歳と若い。でもってお母さんがタイ人で、アジア枠なんですよね。さらにイケメンなんですよ。アフターマッチ・ファンクションでスーツ姿見ましたけど、バッチリきまってました。絶対人気出ますよ。

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