プロ野球PRESSBACK NUMBER
母の声援、身重の妻、そして甲子園。
トライアウト、23歳の夢のマウンド。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/11/15 11:30
トライアウトで熱投を見せた前中日・西川健太郎。NPBだけでなく、幅広く活躍の場を考えて「待つ」という。
西川は、ユニフォームを脱ぐには早すぎる!
トライアウト参加者に興味を持った球団からの連絡は、原則的に1週間以内に来ることになっている。
プロ野球で成功するには当たり前だが、才能と努力が必要だ。結果を生むのが才能であり、それを継続させるために必要なのが努力だと思っている。だから、そもそも才能がなければ、たった1つの勝利でも掴むことはできない。
少なくとも西川には才能はあった。あとは努力の仕方だった。
それを新天地で学べば、何かが変わる可能性は秘めている。
だから、思う。ユニフォームを脱いでしまうにはまだ早すぎる。西川は吉報を信じて、翌日もナゴヤ球場を訪れて体を動かした。
「あと、僕に出来ることは待つだけ。手を合わせて、祈りながら待ちます」