スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
箱根が途切れ、1年生主将が矢面に。
中央大学の報告会は酷な時間だった。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byNanae Suzuki
posted2016/10/19 08:00
箱根駅伝では、スポーツ推薦や学費優待などで選手の獲得競争が過熱している。伝統との共存やいかに。
待ってるぞ、中央大学。
陸上長距離の立て直しは、一朝一夕にはいかない。高校生のリクルーティングから始まり(このエリアで中大はずっと苦戦している)、中長期で部としての生態系を考えていかなければならない。
幸い、舟津の学年には準部員を含め14人の選手がいる。彼らが上級生になった時には、必ず箱根駅伝に戻ってくるだろう。それにしても、「C」の文字が箱根で見られないのは、やはり淋しい。
舟津は挨拶の最後に、関係者を前に宣言した。
「ここでの敗北を忘れてしまうと、人間としても、選手としても成長できません。自分たちはこの日のことを忘れるわけにはいきません。忘れるつもりもありません」
待ってるぞ、中央大学。