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権田修一がホルンで出会った“師”。
GKはセーブじゃなくてアタック!? 

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西川結城

西川結城Yuki Nishikawa

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posted2016/09/30 16:30

権田修一がホルンで出会った“師”。GKはセーブじゃなくてアタック!?<Number Web> photograph by AFLO

ハリルホジッチは、欧州のマイナーなリーグの選手にも目配せをしている。きっと権田のことも見ているに違いない。

「最後はロシアW杯のメンバー入りを当然狙っている」

 ホルン自体は2部の舞台で厳しい戦いが続く。ただ権田は「何とか守備はしっかりまとめて、自分も含めて良いプレーを続けたい」と意気込む。そして彼は真剣にここからのステップアップを目論む。それはホルンが掲げるクラブ理念とも合致する。

「『ボールにアタックする』。この感覚が今から楽しみなんです。ハンダノビッチはこれを17歳ぐらいから10年以上も意識し続けてプレーしている。ペオにも『お前はまだ時間がかかる』と言われているけど、これだと決めたらとことん極めることは、僕は得意だと思っている。今はそこを信じてやり続けたい。ここからどんなGK人生を歩むかわからないけど、ステップアップできて、いつか代表に戻った時に、代表選手のシュートを受けて『やっぱりまだまだだな』と思うのか、『前よりも止められる』と思えるのか。それを楽しみにしている。

 僕は不思議なキャリアの道を通っているわけじゃないですか。海外移籍と言っても例えばドイツの1部でプレーしているわけではない。傍から見たら、オーストリア2部でプレーしているから『権田は終わったでしょ』と思っている人もいると思う。でも、大外から巻いて、最後はロシアW杯のメンバー入りを当然狙っている。そのためには、ここでしっかり実力をつけて。どうせなら、日本のみんなをビックリさせたいじゃないですか」

 その声からは、確かな充実感が漂っている。今は日陰の存在かもしれない。しかし、まだまだ日本と強豪国でレベル差が激しいと言われるGKの世界で、先進レベルの指導を全身で受け止め、それを自分のモノにしようとする選手がここにいる。

 遠いオーストリアの地で、権田がどんな変化と成長を遂げるのか。日本代表、そして日本サッカーのGK界に刺激を与えるような、うれしい驚きを待ちたい。

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