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インテル、ユーベ撃破もまだ不安定。
デブール新監督は長友をどう使う?

posted2016/09/23 08:00

 
インテル、ユーベ撃破もまだ不安定。デブール新監督は長友をどう使う?<Number Web> photograph by AFLO

現役時代ロングフィードの名手として鳴らしたデブール新監督を納得させるパフォーマンスを。長友は単なる“まとめ役”で終わるつもりはない。

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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 インテルは、予想屋泣かせのチームだ。

 地方チームや無名クラブにコロッと負けたと思ったら、王者相手の大一番を熱いゲーム内容で逆転勝ちしたりする。

 18日のセリエA第4節、ユベントスとの“イタリア・ダービー”も戦前の予想は敗色濃厚だった。下馬評通り、66分に先制されたが、インテルはエースFWイカルディとFWペリシッチがそれぞれヘディング弾を決めて、鮮やかな逆転勝ちを収めた。

 新監督フランク・デブールにとっても、サン・シーロに駆けつけた張近東オーナーや元FWミリートら3冠OBの眼前で挙げた会心の勝利だったにちがいない。

「先制されたときにも冷静さを失わずに、最後の1分まで戦いぬくことができた。選手たちが私のチーム作りの考えをわかり始めた」

 遅まきながら、ようやくエンジンは回り始めた。インテルはシーズンの再スタートを切ったのだ。

EL初戦の大金星献上でいきなり手腕に疑問符も……。

 ユーベ戦前日まで、デブールとチームは前会長モラッティが「煮えくり返った鍋の中にいる」と危惧したほど、一歩間違えば大火傷間違いなしという苦境に立たされていた。

 何せ低予算クラブの代名詞のようなキエーボ相手の開幕戦でまさかの2失点完敗を喫し、続くパレルモ戦でも先制されてドローに追いつくのがやっとの体たらく。

 第3節ペスカーラ戦でようやくリーグ戦初白星を上げたが、実際のゲーム内容は昇格クラブに苦戦する有様。後半残り15分で3人同時交代という前代未聞の奇策の末に、ドサクサ紛れで勝ち点3を拾った印象が強かった。

 さらに、大幅なターンオーバーを施して臨んだ15日のEL初戦で、ハポエル・ベアシェバに0-2の完敗。グループ最弱とされる無名チームを迎えたホームゲームで金星献上の失態を演じたことで、デブールの手腕に大きな疑問符がつくことになった。

 開幕4戦で1勝1分2敗という低成績は、5年前にわずか3戦で解任されたガスペリーニ(現アタランタ)の暗黒のスタートを思い起こさせるものだった。

【次ページ】 「イタリア流サッカーをやるつもりはない」と強気。

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