リオ五輪PRESSBACK NUMBER
「ナイジェリア戦がメダルへの全て」
リオ初戦、日本が抑えるべきはミケル。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2016/08/04 17:30
2年前のブラジルW杯でも存在感を見せたミケル。手倉森ジャパンにとってその経験値は最大の脅威となる。
直前に現地入りの相手に走り勝つことができるか。
あとは日本の選手が高温多湿の中、90分動けるかどうか。「マイアミの奇跡」も「グラスゴーの歓喜」も日本の選手は驚異的な集中力と運動量で90分間を戦い抜いた。次戦にそのダメージが残ることもいとわず、初戦にすべてをかけて勝ちにいったのは同じだ。
幸い、ナイジェリアはチケットなどの諸問題からマナウス入りが大幅に遅れている。そのために日中は37度湿度75%、夜も30度近くあり湿度が高いマナウスの環境に順化ができないまま試合をすることになる。そのためコンディションも厳しいだろう。
だが、アフリカ勢は何がキッカケでスイッチが入るのかは分からない。一か八かヤケクソ気味になって向かってくることも考えられるが、いずれにせよ日本が前半を我慢して失点ゼロに抑えることができれば勝機が見えてくる。最後は、スピードスターのFW浅野拓磨が決めてくれるだろう。
日本はヤングボーイズの招集拒否によってFW久保裕也を失ったが、勝利の良い風が吹いている。そして試合当日に現地入りするチームに負けられない意地もある。自分たちのミスで風を掴み損ねることさえしなければ、追い風が勝利へと背中を押してくれるはずだ。