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清武弘嗣は「代表の中心」になるか。
過去最高のしゃべりとチーム意識。 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/06/10 11:40

清武弘嗣は「代表の中心」になるか。過去最高のしゃべりとチーム意識。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ブンデスリーガでは2度の降格を体験したが、攻撃的なチームが合うとかねがね言われていた清武弘嗣。新天地でどんな成長を見せてくれるだろうか。

「中心選手」をクラブで果たしてきたからこそ。

 ハノーファーでのシーズン最終戦を左足痛で欠場した清武だが、ヨーロッパのチームと対戦する限られたチャンスを実りあるものにするために、休日返上でリハビリを続けていた。

 では、今回の2試合は清武にとってどんな意味を持っているのだろうか。

「この2年間、ハノーファーで感じたことはすごくたくさんあった。10番を背負って、助っ人外国人の立場でやってきて、実際に自分のなかでもやっぱり変化は起こりました。今回代表にきて、そういう気持ちは変わらないですよ」

 ブルガリア戦でみせたリーダー然とした振る舞いとパフォーマンスは、クラブで積み上げてきたものの表れだった。普段クラブでしてないプレーやアクションを、代表に来ていきなり起こせるはずはない。清武のたくましさが見えたのは、シーズンのほとんどを過ごすクラブで取り組んできたことが間違いではなかったからだ。

セビージャに移籍したら、活躍だけでは足りない。

 ただ、ニュルンベルクに在籍したときも、ハノーファーでの2年間も、格上との対戦が多いため、いいプレーを見せればそれだけで賞賛される立場だった。

 これからの清武に求められるのは、その次のステップで何を感じるのかだろう。

 来季はスペインのセビージャへの移籍が決定的とされているが、セビージャは残留を争うチームではなく、強豪と呼ばれるチームだ。そこでは、ゴールやアシストを記録できなければ厳しく批判される立場に身を置くことになるだろう。

 チームを引っ張る存在から、苦しい時に頼られる存在へ。清武にさらに高い要求がつきつけられたのが今回の2試合だった。

 そしてもちろん、そんな清武の成長は日本代表の進化と直結しているのだ。

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