ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
7年前、期待されていたのは石川遼!?
各国上位陣の変遷で考える五輪代表。
posted2016/06/02 07:00
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
AFLO
2009年10月。そのニュースにゴルフ界は確かに色めき立った。
ゴルフが2016年の夏季五輪・リオデジャネイロ大会で競技種目に採用される。正式には1904年のセントルイス大会以来となる112年ぶりの復活だが、ほとんどのゴルファーにとっても長い間、オリンピックはどこか遠い世界のものだった。
7年後、オリンピック・ゴルフはどんな風にして行われるか。日の丸を背負う選手は果たして誰か、ライバルとなる選手は誰か。多くの人が頭の中に、ブラジルというプロゴルフ未開の地での戦いの様子を頭に浮かべたはずである。
本番までいよいよ2カ月あまり。今回は少し時間を巻き戻して、当時描いた“未来予想図との答え合わせ”をしてみたいと思う。
おさらいすると、リオ五輪でのゴルフ競技は男女各60人が出場し、4日間のストロークプレーで争われる。代表選手は物議をかもす選考会や、監督や協会の選出によるものではなく、毎週更新される世界ランキングに基づく、独自のオリンピック・ランキングによるものだ。
強い選手が多い国は4人まで出られるシステム。
リオ大会は、今年7月11日時点の世界ランキングを採用。ひとつの国で男女それぞれ上位2人までの選手が選ばれ、60の枠が埋まるまで、別の国の選手に出場権が繰り下がっていく。なお、ランキング15位以内に3人以上が入る“強い選手が多い国”に関しては、上位から最大4人までが選ばれる。
今回は競技復帰が決まった「2009年末」のランキング、そして4年前のオリンピック前回大会時点「2012年末」のランキング、そして直近の「2016年5月末」のランキングから上位選手を抽出して、この7年、4年を眺めてみたい。それぞれのお国の事情やゴルフ界の流れを把握できれば何よりである。