サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
個人のアピール欲がチームを殺す。
バラバラのU-23代表に苦言を呈す。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2016/05/27 11:30
今大会の唯一の収穫とも言える富樫敬真。FWの枠はOAも含めて当確組がほとんどいない激戦区だが、最後の18人に入り込めるか。
4年前の宇佐美や齋藤のような選手は出るか。
しかしそれは力のなさというよりは、個々の目的が異なり、まとまることができなかったがゆえの結果だ。結局、競争と結果をうまく両立できず、日本はグループリーグでの敗退が決定。今晩のイングランド戦で、トゥーロンを去ることになる。岩波拓也、亀川諒史が負傷ですでに帰国し、浅野拓磨と大島僚太の2人はA代表に合流するために帰国した。
残された選手にとっては、最後のチャンスになる。
イングランドは、間違いなくグループリーグ最強の相手だ。この試合で選手たちは、どんなプレーを見せてくれるのだろうか。
チームとして結果を出すことが、個のパフォーマンスへの評価にもつながることを意識して、最後はチーム一丸となって立ち向かってほしい。むしろ、そのくらいでなければ手痛い敗北を喫する可能性が高い。それほど、今大会のイングランドは強い。
「最後は勝って、何かしらの手応えを掴んで帰りたい」
ギニア戦でゴールを奪い、アピールをつづける富樫敬真は、そう言った。
4年前、大会で活躍して五輪出場の切符をつかんだ宇佐美貴史や齋藤学のような選手がイングランド戦で出てくるか。泣いても笑っても最後の1試合に注目である。