錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER
なぜジョコビッチはいつもいるのか。
錦織圭ら上位陣の「出場義務」制度。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byManuela Davies/Mannys
posted2016/04/08 17:00
ジョコビッチとの通算成績は2勝7敗。2014年全米OP準決勝での勝利からは6連敗となった。
ジョコビッチの出場大会も減るはずだが……。
ジョコビッチも、今年は2大会減らしてもいいはずだ。過去2年はマドリードを欠場しており、最後に出場した2013年に初戦で負けている。
マドリードは錦織がマイアミと並べて「相性が良く、プレーしやすい」という大会だ。ひょっとしたらジョコビッチは標高600m以上という高地と相性が悪く、またスキップするのでは……と思いきや、今年は3年ぶりに出場することが発表されている。
何しろ年間グランドスラムのみならず、マスターズ9大会を全制覇することも夢ではないと言われているジョコビッチである。前人未到の記録へ向けてのモチベーションは半端ではない。
どこかに〈隙間〉がないかと探してみたが、もちろんこれは〈チームK〉の方針と一切関係がない。マイアミの表彰式で、錦織は笑顔で宣言した。
「次はやっつけたい」
そう、見たいのはそれだった。