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男女の“人気差”は事実か? テニス界が抱える課題。~ジョコビッチ舌禍事件の裏にある複雑な事態~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byAFLO
posted2016/04/11 06:00
パリバOPの女子単決勝で敗れたセリーナ(左)と、問題発言をしたレイモンド・ムーア。
3月のBNPパリバ・オープンで主催者の発言が選手たちの怒りを買い、大炎上した。大会ディレクター(当時)のレイモンド・ムーア氏は、メディアの前でこう発言したという。
「女子は男子テニスの人気にただ乗りしている。私が女子選手なら、フェデラーやナダルがいてくれたことに、毎晩ひざまずいて感謝するだろう」
これにセリーナ・ウィリアムズは「ひどい間違い。とてもとても杜撰な意見」と猛反発。男女同権問題に敏感なテニス記者たちも一斉に批判した。ムーア氏は謝罪したが、ノバク・ジョコビッチのコメントが火に油を注いだ。彼は同氏の発言を批判、また「男女同額賞金を勝ち取った女子ツアーを賞賛する」としながら、一方で「男子の方が集客力があることが統計で分かっている。我々はもっともらうべきだと思う」と話したという。