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阪神JFは女王誕生、香港では神騎乗。
国内外3つのGIで日本馬が強さを発揮。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKyodo News

posted2015/12/14 11:40

阪神JFは女王誕生、香港では神騎乗。国内外3つのGIで日本馬が強さを発揮。<Number Web> photograph by Kyodo News

血統的にもレースぶり的にも、距離が伸びるのは歓迎気配のメジャーエンブレム。クラシック候補筆頭に名乗りをあげた。

ダイワメジャーの2歳リーディングは当確か。

 これがルメールにとって、JRA移籍後初のGI勝利であった。勝利騎手インタビューで、物見をして下がったキリシマオジョウについて、「小牧さんの馬が京都駅に行った」とジョークを飛ばすほど日本語も上手くなった。

 また、管理する田村調教師にとっても、開業18年目にしてJRAで初のGIタイトルとなった。

 プレビューで触れたように、この馬の父ダイワメジャーは、2歳リーディング種牡馬争いでディープインパクトを抑えて首位に立っている。12月13日現在の収得賞金は6億3398万6000円。先週は1億円弱だったディープとの差が、1億5200万円ほどにひらいた。孝行娘が、父の初タイトルに当確ランプをつけた、と言ってもよさそうだ。

香港ではモーリスが勝ち、武豊の「神騎乗」も。

 さて、この日は香港のシャティン競馬場で香港国際競走が行われ、過去最多となる10頭の日本馬が参戦した。

 香港スプリントはミッキーアイルの7着が最高だったが、香港マイルではライアン・ムーアが乗るモーリスが優勝。そしてメインの香港カップは、武豊のエイシンヒカリとムーアのヌーヴォレコルトによる日本馬の1、2フィニッシュで決着した。

 モーリスは安田記念、マイルチャンピオンシップにつづくGI3勝目。年度代表馬のタイトルをぐっと引き寄せた。

 エイシンヒカリは、国内外通じて初のGI勝ちとなった。ゲートから最初のコーナーまで距離がないため外枠は不利なのだが、11番枠から巧みにハナに立ち、2分0秒60のレースレコードで逃げ切った。武は、強く推進しすぎることなく序盤で先頭を奪い、折り合いをつけながら自身に都合のいいラップを刻み、レースを支配する――という「神騎乗」を世界に見せつけた。

 日本馬による同レース優勝は、1995年フジヤマケンザン、'98年ミッドナイトベット、2001年アグネスデジタルにつづき、14年ぶり4度目となった。

 武にとって、これが同レース初制覇。初参戦は'97年、本格化する前のサイレンススズカとのコンビで5着だった。その後、'06年アドマイヤムーンと'13年トウケイヘイローで2着になったが、「稀代の快速馬」とともに挑んだ舞台で、19年目にして頂点に立ったわけだ。香港では、ステイゴールドによる'01年香港ヴァーズ以来のGI2勝目。アドマイヤムーンによる'07年ドバイデューティフリー以来の海外GI8勝目となった。

 武は、今週、前人未到のJRA全GI制覇がかかる朝日杯フューチュリティステークスに、おそらく1番人気に支持されるエアスピネルで臨む。

 大記録達成なるか、注目だ。

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