松原「残された時間は他の選手より少ない」

　松原自身は厳しい立場を強調する。「自分に残された時間は、他の選手よりも少ない。全力でアピールしないといけない。怖がらずにプレーしていかなければ」と、表情を引き締める。

　カタールでトレーニングを積むチームには、DF登録の選手が9人招集されている。センターバックが4人、サイドバックが5人だ。これまでの実績から最終予選出場が濃厚とみられる選手で、カタールへ出発しなかった選手はいない。流動性を残す前線とは異なり、DF陣はほぼ固まっている。

　最終予選は短期決戦だ。リオ五輪の出場権をつかむには、6試合を戦わなければならない。固定された11人では対応しきれない。出場停止のリスクがつきまとうDF陣は、選手の入れ替わりが想定される。対戦相手に合わせた選手起用も、必要になってくるだろう。

　中東を舞台としたふたつのトレーニングマッチで、松原に出場機会は巡ってくるのか。ピッチに立つだけでなく戦力と成り得ることを、彼は証明できるのか。

　今回のトレーニングキャンプにおける、最大のポイントである。