スポーツはカタチから入る方なんですBACK NUMBER
秋春続けてオシャレ&機能的に使える。
注目の“あの”ダウンベストは温故知新!?
text by
奥山泰広&高成浩Yasuhiro Okuyama & Seikoh Coe(POW-DER)
photograph byNanae Suzuki
posted2015/11/13 10:00
機能性だけでなく、優れたファッション性でも人気急騰!
高 それにしても、このダウンベストは『ロッキーマウンテン』じゃないか。懐かしいね~。俺が高校生のときに流行ったなぁ。アウトドア雑誌のファッションページで美人の外国人モデルが着ていたのを見て、凄く欲しくなったなぁ。あれっ? でもさ、一時期見かけなくならなかった?
奥山 ロッキーマウンテンは1960年代後半に、ワイオミング州でカウボーイ向けの防寒ウェアメーカーとして誕生。当初から豪華な作りのウェアが、多くの人から支持されたんですが、'80年代に一度ブランドが消滅しちゃうんですよ。でも、2005年に復活したんですよ。
高 そういう曰く付きのブランドに若い頃から目をつけていた俺って、やっぱりトレンドリーダーなんだね。
奥山 高さんは単なる“オヤジの回想録”でしょ! 流行の最先端を追っているんじゃなくて、「昔は良かったなぁ」とボ~ッとしてる間に流行の方が1周して追いついてきただけ。
高 ギクッ!? でも、そのロッキーマウンテンのクリスティーベストが、どうしてまた流行っているの?
奥山 スポーツブランドのアイテムは、ともすると原色使いのモノが多いじゃないですか!? また、そういうビビッドなカラーを着るのが恥ずかしい人は、黒かグレーを選択するしかないんです。ところが、アウトドアファッションブランドのアイテムはシックでキレイな色が揃っているので、お洒落にこだわる人達の間で大人気なんですよ。そのうえこのクリスティーベストは、ショルダー部のレザーがアクセントになっているのも魅力ですね。襟のムートンも可愛いし、肌触りが優しいのも人気の理由です。
高 ちなみに、このショルダー部のレザーって、もともとはライフルを射つ際に銃尻が擦れてもいいため……いわゆる肩パッドの名残りだね。
奥山 無駄なウンチク、ありがとうございます。
“スポーツはカタチから入る”ための着こなし方を伝授。
高 まぁねぇ、このコーナーが「スポーツはカタチから入る方なんです」だから、カッコつけやお洒落を優先するのもいいけど……。んじゃあ、筋金入りのアウトドアマンの俺が、アウトドアでのカッコいいダウンベストの着こなし方をアドバイスしちゃおうかな。
奥山 筋金入り? まぁ、長い年月を経ているのは事実ですが、いつもヘタレな発言&行動が気になりますけど……。
高 時代遅れのオヤジならチノパンにウールのバッファローブレイドシャツを着てしまうが、イマドキは白い長袖ポロにクリスティーベストを着て、さらに寒ければ薄いシェルパーカーを羽織るのがいいかな。パーカーの色はベストのトーンに合わせて、薄いネイビーをチョイス! で、ボトムはリブ付きのスウェットパンツ、それも流行りの膝下テーパーを穿くっていうのはどうだい?
奥山 ふふん、それにシューズが白いテニスシューズなら、高さんとしては上出来ですね。
高 そういう奥山はどんなコーディネートを提案するんだよ?
奥山 では、僕はカジュアルっぽい着こなし方をまとめましょうか。トップは着慣れたボタンダウンのシャツにローゲージニットを合わせ、街着メインならタイを締めてもいいですね。ボトムは流行りのワイドスラックスをチョイスしましょうか。フランネルのグレーか黒がいいでしょう。そうそう、トップスの色は高さんと同様、ベストのトーンに合わせたネイビーかブルーにすると落ち着いた印象になります。足元はキャンバスのバッシューが気軽でいいかな。
高 な……なるほど。でもさ、奥山は実際のトコロ、その新調したクリスティーベストを今言ったようなコーディネートで着こなすの?
奥山 いや、僕はレザージャケットと合わせます!
高 が~ん、まいりました。
Rocky Mountain Featherbed Christy Vest
ショルダー部のレザー、襟のムートンが印象的なクリスティーベスト。パール調ドットボタンなど、カジュアルテイストが強いが、高品質のヨーロッパ産撥水ダウン(ダウン90%、フェザー10%)を使用するなど、機能性に抜かりはない。4万6000円(+税)。
(問い合わせ)サーティーファイブサマーズ
(電話)03-5825-3588
(公式サイト)http://rocky-mountain-featherbed.com