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<ラグビーW杯に懸ける男たち>
松島幸太朗「運命の一戦を待ちわびて」

posted2015/09/04 10:10

 
<ラグビーW杯に懸ける男たち>松島幸太朗「運命の一戦を待ちわびて」<Number Web> photograph by Tadayuki Minamoto

松島は今年3月、豪州のスーパーラグビーチーム「ワラタス」に期限付き移籍をし、更なる力を身につけつつある。

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吉田宏(サンケイスポーツ)

吉田宏(サンケイスポーツ)Hirishi Yoshida

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Tadayuki Minamoto

日本代表屈指の「ランナー」である。しなやかな快足と緩急自在のステップで守備網を切り裂く攻撃の起爆剤。“第二の母国”南アフリカとの決戦を目前に、腕を撫す。

 22歳で迎えるW杯イングランド大会は、松島幸太朗にとって自らの潜在能力を爆発させる最高の舞台になる。

 ネイティブアフリカンの父親の血を引くしなやかさと、50mを6秒1で駆けるスピードを兼ね備えた走り。2010年の“花園”(全国高校ラグビー大会)では、神奈川・桐蔭学園高のトライゲッターとして全国制覇(東福岡高との両校優勝)の原動力となり、鮮烈なインパクトを残した。準決勝、大阪朝鮮高を相手に自陣ゴールライン内から激走してマークした100m独走トライは、100年近い歴史を誇る大会の中でも歴代名トライの1つに挙げられる。

 多くの強豪大学から誘われたが、松島が選んだのは、スーパーラグビー・シャークス(南アフリカ)の若手育成機関「シャークス・アカデミー」での単身武者修行だった。高校同期の全国制覇メンバーが、早稲田大、筑波大と国内強豪校に進む中、異例の挑戦だった。しかし松島自身に不安は全くなかったという。

「南アには昔住んでましたし、そんなに困らないかなと。日本と同じ感覚でしたね」

 松島は、新聞記者だったジンバブエ人の父親と日本人の母親との間に南アフリカ・プレトリアで生を享けた。物心がついた頃に生活の拠点は日本に移ったが、中学1年の1年間を南アフリカで過ごしている。

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夏の甲子園 百年の青春。

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