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“ぶっつけ本番”用の23人で武漢へ。
東アジア杯最大の敵はブーイング?
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTsutomu Takasu
posted2015/07/24 11:20
記者会見の時間を自ら延長し、追加で質問に答えたヴァイッド・ハリルホジッチ監督。W杯予選のシンガポール戦でのつまずきを糧にできたかが東アジアカップで問われることになる。
クラブでのフィーリングと、若い世代への期待。
デスク 「準備期間が短いことも考慮してということか。Jリーグで結果を出している豊田陽平(14得点、2位)、大久保嘉人(11得点、3位)あたりが入ってこなかったのはそういう要因もあるのかな」
二宮 「宇佐美貴史、柴崎岳、山口蛍、永井謙佑、川又堅碁、槙野智章、森重真人らこれまで継続して呼んでいるメンバーに加えて、新戦力については、クラブでのフィーリングを大事にしているのかなとは感じました。あとはリオ五輪組の若い世代から遠藤航と浅野拓磨を招集しましたが、若い世代の伸びしろに対する期待感もあると思います」
デスク 「中盤では新しく米本拓司が入ってきたね」
二宮 「監督は3試合ともかなり激しい試合になるだろうと予想していて、『アウェーという環境で勇気、決断、勝つ野心を見せつけないといけない』と。ボール奪取能力に長けた米本には闘うというポイントに期待していると思います。会見でも『(相手は)より強いコンタクトがあるだろうし、日本に対して敵意を出してくるだろうと思う。そのところで攻守両面に彼の良さを出してほしい』と語っています。
ガンバ勢の米倉、藤春、倉田もACLのFCソウル戦で闘う姿勢を凄く見せていましたし、“球際の強さ”“運動量”も今回の選考基準だったのかなとは思いましたけど」
多くの選手、多くのシステムの起用を明言。
デスク 「初戦の北朝鮮の後に中2日で韓国戦、そして中3日で中国戦となるけど、2年前のザッケローニ監督のようにターンオーバー制にするのかな?」
二宮 「前回は11人そっくり入れ替えましたからね。監督は『特に前線と中盤は頻繁に変えていく必要があるのかもしれない。おそらく多くの選手が(出場の)チャンスをつかむことになる』とコメントしています。それに『3つのオーガナイズ、3つのシステムを用意する』とも言っていますから、状況に応じてシステムも変えてくるのかな、と」
デスク 「そこはハリルホジッチ監督の腕の見せどころだな」
二宮 「4バックを崩さないとは思いますけど、アンカーを置いた4-3-3、それに2トップにする形も考えているのではないでしょうか」