沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
歴史的立ち遅れで大波乱の宝塚記念。
それでもゴールドシップが愛される訳。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2015/06/29 11:15
ゲートが空いてからゴールドシップが走り出すまで、永遠のように思えた数秒間だった。懸命の追走も実らず、15着となった。
2番人気ラキシス騎乗のルメールは……。
2番人気のラキシスは8着。騎乗したクリストフ・ルメールは「ペースが遅すぎた。全体の上がりが速く、この馬には痛かった」とコメントした。
ゴールドシップは、スタートで背負ったマイナスが大きすぎ、ブービーの15着に終わった。
ゴールドシップが出遅れたのは残念ではあったが、大本命がゲートで吠えて、立ち上がって、10馬身ほども出遅れて、3コーナーで一瞬だけ「奇跡」を予感させ……と、普通のレースにはない「見せ場」がこれほど多かったGIは、あまり記憶にない。語弊はあるが、その意味では、めったにない、面白いレースだった。
勝った馬、健闘した馬、惨敗した馬それぞれが、「次」の楽しみを残してくれた。