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日替わり打線に女神は微笑まない。
オリックスは駿太を軸に据えよ! 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/04/12 11:10

日替わり打線に女神は微笑まない。オリックスは駿太を軸に据えよ!<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

ドラフト1位での入団から早5年目を迎えた22歳、駿太。昨年は117試合に出場、強肩を生かした持ち前の守備能力は既に評価が高い。打撃を向上させ、低迷するオリックスの救世主となれるか。

ベテランの補強で若手の出場機会が減らされ……。

 この4試合で打順が動いていないのは2番平野、3番糸井、4番中島、8番安達の4人で、ポジションが固定されているのは一塁、二塁、三塁、遊撃、右翼。

 中軸と内野を固定しようという意図は見えるが、それ以外の打順や顔ぶれが一定しない。なおも負け続けた7日のロッテ戦、森脇監督はさらに選手を動かした。

●4/7 ロッテ
1 糸井嘉男 (右).132
2 平野恵一 (二).281
3 坂口智隆 (左).360
4 中島裕之 (遊).250
5 T-岡田  (一).200
6 ヘルマン (三).200
7 竹原直隆 (指).333
8 駿太   (中).238
9 山崎勝己 (捕).333
※ポジション横の数字は4月7日終了時点の打率

 今季初めて中島を遊撃手、ヘルマンを三塁手、竹原を指名代打で起用し、T-岡田は今季2度目の一塁手としてスタメン起用、坂口を4試合ぶりに左翼に移して臨んだこの試合、結果的に2-1で勝って連敗を4で止めたが、攻撃的布陣を組んだ成果は出なかった。

 小谷野は一塁と三塁、中島は一塁と遊撃、T-岡田は一塁、左翼、指名代打、ヘルマンは二塁、三塁、指名代打で使い回し、坂口の外野ポジションも一定していない。さらに私が今季のオリックスのキーマンだと思っている駿太は、10試合のうち5試合にしか先発起用されていない。打撃成績が際立っていないので仕方ない面はあるが、他球団のベテランを補強して居場所が狭まったという印象が強い。

イチロー台頭時のオリックスを思い出せ。

 シーズン前から野球評論家の多くが優勝候補に挙げたこともあり、若手を起用しづらい空気が生まれている可能性もある。そしてベテランの中島、ヘルマン、小谷野が複数ポジションを守れるので、ジグソーパズルのように選手をあっちこっちに当てはめ、どこかにジャストヒットする“絵”があるのではと右往左往しているが、そういう腰の落ち着かない選手起用をしているチームに野球の神様が微笑まないことは歴史が証明している。

 すでに全盛期を過ぎているベテランの中に、爆発力を秘めた若手の有力選手を入れることでチーム内にいい緊張感を生み、劇的な化学反応を起こす――。イチローが頭角を現したときのオリックスがそんなチームだった。現在のオリックスで化学反応を起こすほどの力を秘めているのは、今年5年目の22歳になる駿太しかいない。

 打率は2割台前半と低いが、4連敗後のロッテ戦(4月7日)では連敗を4で止めるサヨナラ二塁打を放ち、存在感を示している。この駿太をいかに辛抱してスタメンで起用し続けるかが、今後のオリックスの浮沈を左右するポイントだと思う。

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#駿太
#オリックス・バファローズ
#金本知憲

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