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無敗の弥生賞馬サトノクラウンの衝撃。
クラシックで起きる「西高東低」逆転。
posted2015/03/09 11:30
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
シンボリルドルフ、スペシャルウィーク、ディープインパクトなど、多くの名馬が勝ち馬に名を連ねる皐月賞トライアル、第52回弥生賞(3歳GII、中山芝2000m)が、3月8日に行なわれた。
出走馬は11頭。7頭の重賞勝ち馬のうち2頭が2戦2勝の無敗馬で、その1頭、新馬戦とホープフルステークスを完勝したシャイニングレイ(牡、父ディープインパクト、栗東・高野友和厩舎)が単勝1.9倍の圧倒的1番人気に支持された。
ときおり小雨がパラつくあいにくの空模様で、馬場状態は稍重だった。
シャイニングレイが鞍上の川田を振り落とし、スタンドがどよめく。
馬場入りしたシャイニングレイが暴れ、鞍上の川田将雅を振り落とすと、スタンドがどよめいた。
「返し馬から力んでいました。頭を振って、ポケットに入っても落ちつくことなく、テンションの高いままでした」と川田。
ゲートがあくと、ハナに立ったのは大方の予想どおりジャストフォーユーだった。2番手に大外11番枠から出たコメート、その内にシャイニングレイ、1番のベルラップがつづく。
その斜め後ろに、もう1頭の無敗馬で、単勝6.3倍の2番人気に支持されたサトノクラウン(牡、父マルジュ、美浦・堀宣行厩舎)がつけた。鞍上の福永祐一はこう言う。
「きょうはスタートだけ気をつけていました。イメージしていたとおりのポジションにつけることができました」
サトノのすぐ外にクラリティスカイ、3馬身ほど遅れてタガノエスプレッソとトーセンバジルが追いかける。
そこから1馬身ほど後ろに武豊のグァンチャーレがつけ、札幌2歳ステークスの覇者ブライトエンブレム(牡、父ネオユニヴァース、美浦・小島茂之厩舎)は内ラチ沿いで折り合い、タケルラムセスが最後方から追いかける展開となった。