フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
四大陸フィギュアは若手に注目!
10代の宇野昌磨と宮原知子が挑戦。
posted2015/02/12 10:50
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Yohei Osada/AFLO SPORT
今日、2月12日から韓国のソウルで、四大陸選手権が開催される。北南米、アジア、オセアニア、アフリカの選手を対象としたこの大会は、今年で17回目。欧州の選手のみを対象とした欧州選手権に相対する大会として、国際スケート連盟(ISU)が1999年に創設した競技会である。
だが100年以上の歴史を持ち、多くの五輪チャンピオン、世界チャンピオンを輩出してきた欧州選手権に比べ、新参だった四大陸選手権の大会の格を確立するために、ISUも当初は試行錯誤を繰り返した。この10年で浅田真央、高橋大輔、エヴァン・ライサチェックやパトリック・チャンなど世界トップの選手たちがこの大会に出場してタイトルを獲得し、四大陸選手権もようやくその重要性が認知されるようになってきた。
上位が十分に期待できる日本の男子陣。
今大会、日本男子は無良崇人、宇野昌磨、村上大介の3人が出場する。4年連続の出場となる無良は、昨シーズン、ソチ五輪の代表を逃した悔しさをぶつけたこの大会で、みごとに初優勝を飾った。前年チャンピオンとしてタイトルを守るというプレッシャーに負けず、実力を発揮してくれることを願いたい。
24歳で初挑戦となる村上大介は、昨年NHK杯で優勝したときに見せた演技を再現することができれば、必ず表彰台に上がってくるだろう。
17歳・宇野昌磨、これまでの成長の軌跡。
注目したいのは今シーズン、出場した大会すべてでメダルを手にしてきた17歳の宇野昌磨である。
以前からその端正なスケート技術で注目されていた宇野だが、今シーズンに入ってから、技術も順位も急激に伸びてきた。
昨年8月には台北で開催されたアジアフィギュア杯で、試合で初めて4回転トウループに成功。その後ジュニアGP二大会ではフリーで必ず2度4トウループに挑戦し、1度は成功させてきた。
12月バルセロナで開催されたジュニアGPファイナルでは、2度の4回転トウループも含むノーミスの演技で163.06を獲得。ジュニアの選手として、史上初の160点台をたたき出し、2006年の小塚崇彦、2010年の羽生結弦に続く日本男子3人目のチャンピオンとなった。