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四大陸フィギュアは若手に注目!
10代の宇野昌磨と宮原知子が挑戦。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byYohei Osada/AFLO SPORT
posted2015/02/12 10:50
負けん気の強い宇野昌磨の、羽生結弦に次いで総合2位となった全日本選手権でのひとコマ。名古屋市出身で昨年12月に17歳になったばかりだが、四大陸フィギュアに向けて「全然緊張する要素がない」と驚くべき強心臓のコメント。
復帰後初タイトルを狙うグレイシー・ゴールド。
一方女子は、米国のグレイシー・ゴールドと日本の宮原知子の間でタイトル争いが繰り広げられることが予想される。
今シーズンはNHK杯で初優勝しながら、左足の疲労骨折でGPファイナルを欠場した19歳のゴールド。全米選手権でもまだ本調子ではなく、昨年初めて手にしたタイトルを今年はアシュリー・ワグナーに譲ることになり、2位に終わった。
選手にとって、短期間に何度も長距離遠征するのは体力的な負担が大きい。3月の上海世界選手権にも出場するゴールドが、この大会のためにわざわざ北米からアジアまで遠征してくるというのは、負傷から回復した体で試合の勘を取り戻すことが狙いに違いない。その意味で、彼女にとっては初タイトルを目指すと同時に、世界選手権の前哨戦となるだろう。
新・日本チャンピオンとして臨む宮原知子。
12月に初の全日本タイトルを手にした16歳の宮原知子。昨年この大会で銀メダルを手にした彼女は、二度目の挑戦であるこの大会で頂点を目指す。
ルッツとフリップのエッジが正確で、3+3のコンビネーションを武器に持つ宮原にとって、今後の課題はシニアらしい存在感を身につけ、表現力を伸ばしていくことだろう。今シーズンはSPの振付をローリー・ニコルに依頼して、滑りにさらなる女性らしさが加わったように見える。
スケート大国として君臨してきた日本女子のタイトルを背負うのは重圧に違いないが、臆せずに伸び伸びとした演技を見せて欲しい。
また全日本2位だった18歳の本郷理華にとっては、初出場になる。
今シーズン、ロステレコム杯優勝で大ブレークし、GPファイナルに初進出した彼女。新人らしからぬ安定感と、試合度胸の良さを存分に生かした演技を期待したい。