サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
ジャマイカ戦は“不満の初勝利”か?
アギーレJの変革と香川の試行錯誤。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2014/10/11 11:50
香川は前半37分に相手のひじがあごに当たり、「頭がくらくらする」と一時ピッチの外に出た。
前半襲われたアクシデントに香川は……。
さて、香川である。
実はアクシデントが起こっていたことが、試合後に明らかにされた。
前半の接触プレーで顎を打って口の中を出血し、試合後に脳震とうの症状を訴えたため、チームから離脱することが発表されたのだ。マンチェスター・ユナイテッドに所属していた8月中にも一度、脳震とうを起こしている経緯もあり、大事を取った形となった。
口のなかを切ろうとも、ひるまず闘っていた。期待に応えるべく、彼は全力を尽くそうとしていた――。
自己変革を表現しようにも、難しい状況であったのかもしれない。ブラジル戦の欠場はチームにとっても痛いが、香川の新境地は次回の楽しみとして取っておくことにしたい。
次はシンガポールに渡って、14日に強豪ブラジルとの対戦を迎える。
後半はボールをつなぎながらチャンスをつくり、戦い方の幅という意味でも9月の2連戦に比べれば多少なりともチームとしての上積みを感じることもできた。
それぞれの自己変革、それぞれの覚悟、そしてアギーレジャパンの方向性が真に試される舞台となるだろう。