濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
HIROYAの弟、大雅が18歳で王者に。
Krushのリングが見せる残酷な輝き。
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byTakao Masaki
posted2014/08/29 11:00
3-0の判定で勝利し、兄のHIROYAに肩車され喜ぶ大雅。無敗での王座獲得にも「こっからがスタート」とツイートしている。
Krushの新陳代謝の早さ、そして残酷さ。
つくづく感じさせられるのは、Krushの新陳代謝の早さ、そして残酷さである。敗れた瀧谷も、まだ25歳。若き天才児として10代の頃から注目されてきた。瀧谷は格闘技ブームの時代に少年時代を過ごし、ジュニア時代から“場数”を踏んできた新世代のトップランナー。その瀧谷が、次なる新世代に追い落とされたのだ。
だが、この王者交代劇によって、55kg級が大きく動き出すことは間違いない。大雅はリング上でISKA世界タイトルを持つベテラン・寺戸都のWタイトル戦を要求。瀧谷も当然ながらリベンジを狙ってくる。瀧谷と好勝負を繰り広げてきた匠、戸邊と大雅の初対決も楽しみだ。大きく風景が変わったKrush55kg級戦線。その中心には、18歳のチャンピオンがいる。