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楽しいと同時に恐ろしさすら感じる。
大谷翔平の早送りのような成長度。 

text by

阿部珠樹

阿部珠樹Tamaki Abe

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/07/17 10:30

楽しいと同時に恐ろしさすら感じる。大谷翔平の早送りのような成長度。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

7月5日に20歳の誕生日を迎えた大谷翔平。7月15日時点で、投手として8勝1敗、打者として打率2割8分を記録している。

多い三振と少ない四死球は老成の証。

 1失点で完投した9日のイーグルス戦は、本人も納得した投球だったようだが、それでも最初のコメントは、16個奪った三振でも、非公式計測で161km出ていたという球速のことでもなく、「無四球で行けたことがよかった」だった。そう、大谷は、剛球投手につきものの四球が少ないのだ。7月9日の試合までに92イニング投げて四死球は23個。1試合に2個、出すか出さないかといった少なさだ。野茂英雄、松坂大輔といったかつての剛球奪三振王は、2、3年目では三振も取るがその半分ぐらいの四死球も出すといった投球だった。ところが大谷は三振の5分の1ほどの四死球しか出していない。老成した剛球投手!

 それでいてイーグルス戦の最後の打者にはこの日最速の159kmを投げ、三振に仕留めている。付け加えれば、この160km男は4日前に1試合2本のホームランも打っているのだ。その名の通り、どこまで翔んで行くのか。

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