SCORE CARDBACK NUMBER
オーガスタを襲った惨事と
マスターズの展望。
~「アイクの木」が消えた17番~
text by
三田村昌鳳Shoho Mitamura
photograph byTaku Miyamoto
posted2014/03/25 10:10
昨年のマスターズ、ティショットを打つタイガー・ウッズの左前方に聳え立つアイクの木。
3月を迎えると、ジョージア州オーガスタにあるオーガスタナショナルゴルフクラブが、急に忙しくなる。4月10日開幕のマスターズに出場する選手たちが、練習グラウンドにやってくる日が多くなるからだ。
オーガスタのコースに、この冬「歴史的惨事」が起きた。
雪嵐に襲われて、17番ホールのフェアウエイ左サイド、ちょうどティグラウンドから210ヤード付近に聳え立っていた高さ20mもある松の木が損傷し、伐採を余儀なくされたのだ。
通称「アイクの木(アイゼンハワー・ツリー)」。オーガスタを通算45回も訪れたアメリカの元大統領アイゼンハワーが、17番の第1打を打つと、何度となくこの巨木に当たり、スコアを崩したことにちなんで名づけられた。