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宇佐美の穴と、「FW遠藤」の限界。
初戦黒星のG大阪に危機感はあるか。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byGetty Images

posted2014/03/03 12:15

宇佐美の穴と、「FW遠藤」の限界。初戦黒星のG大阪に危機感はあるか。<Number Web> photograph by Getty Images

FWとして出場するも、浦和の徹底マークにあい攻撃を活性化させられなかった遠藤保仁。宇佐美不在という大問題への解答はどこにあるのか。

遠藤は「オレたちはチャレンジャー」と語っていたが。

 ガンバは西の強豪、ビッグクラブ。

 選手は、そのプライドを持ってプレーしている。だが、ガンバがリーグ戦タイトルを獲得したのは2005年。もう9年も前のこと になる。その後2008年にACLを獲得し、ビッグクラブとしての面目を保ってはいたが、長い間J1では優勝できていないのが現実だ。開幕前に遠藤は「オレたちはチャレンジャー」と語っていたが、それを本当に意識して戦った選手は、どれだけいただろうか。

 たしかにJ2降格の要因となった守備は、粘り強さを増している。ただ、浦和相手に失点を1に抑えたとはいえ、それは相手が先制し、前への圧力を緩めたからでもある。その失点はセットプレーからのものだったが、セットプレーの守備は一昨年からの課題でもあるし、キャンプから取り組んできたことでもあった。それでも、失点を防ぎ切ることはできなかった。相手のカウンターに体を張って対応するなど、追加点を許さなかったのは収穫だが、セットプレーからの失点をゼロに抑えることができれば、試合の結果はどう転んでもおかしくなかった。

「まだ」も「これから」もやってはこない。

 次節以降も宇佐美不在が続く中、試されるべきは、遠藤をボランチに戻しガンバの持味である中盤の構成力を高めることだろう。遠藤の能力を活かすという意味では、FWは決して適役ではない。昨年、ケガをするまでFWとしていい動きをしていた倉田秋をトップに上げ、右MFに突破力のある大森晃太郎、左MFに二川孝広を置くなど、マイナーチェンジすべきではないか。もちろん、危機感を高めるなど個々の意識を変えていくことも重要だ。

「今年のキャンプから点が取れなくて、だからこそ点をとって、勝ってキッカケを作りたかったんですが……」

 今野は、残念そうな表情を浮かべて、そう言った。選手は攻撃に不安を抱えてのシーズンインだったということだ。

 いつかは元のガンバに戻る。

 そう信じて2012年は、ドン底を味わった。「まだ」も、「これから」もやってこないことは、その時、経験したはずだ。浦和戦の内容を考えれば、打つべき手段を講じていかなければ、ガンバは同じ轍を踏むことになる。

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