フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
史上初団体戦の金メダルはロシアへ。
続いてカナダ、米国……日本は5位に。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph bySunao Noto/JMPA
posted2014/02/10 11:20
五輪初となるフィギュアスケートの団体戦は、会場の異常とも言える大声援を背にロシアが大差で金メダルを獲得した。
ペアもアイスダンスもそれぞれのベストを尽くした。
高橋&木原組は自己評価で「60点くらい。練習ではもっとできていた」というフリーだったが、そこまで大きく崩れることなくよくまとめた。ベテランの実力あるペアに囲まれ5組中5位という成績ながら、五輪の大舞台で精いっぱい戦った。彼らは11日に再びSPを滑ることになる。
キャシー・リード&クリス・リードは、クリスの右ひざの負傷を抱えながらも大きなミスなく最後まで滑りきった。「団体戦は出場できてすごく楽しかった。ファンからの評判も良いし、この種目も人気が出てくれることを願っている」とコメント。確かにこの団体戦をきっかけにして、もっと日本でもペアとアイスダンスに興味を持つ子供たちが育ってくれることを願いたい。
町田3位「日本のメダルのためには1位になりたかった」
「火の鳥」を滑った町田樹は2度目の4回転が3回転になるなど、ベストではなかったものの最後までよくまとめた演技だった。「今シーズン一番弱い自分が出てきてしまった。初の五輪としては合格点の演技だったと思うけれど、日本のメダルのためには、自分がここで絶対に1位になっていなくてはならなかった」と少し悔しそうな表情を見せた。
公式練習でずっとジャンプが不調だった鈴木明子は、本番のフリーでもジャンプの回転不足がいくつか出て、5人中4位に終わった。
「日本チームの力になれる演技ではなかった。いきなりフリーから入る、というのは持っていきかたが難しかった」と残念そうに語った。「でも一度滑ってみて、良かったです。次(個人戦で)戻ってきたときは、思い切っていきたいです」
個人戦は11日のペアSPから開始する。4種目中最後となる女子SPまでは、まだ10日間ある。この団体戦を予行練習代わりの経験として、しっかり再調整してくることだろう。