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ビデオ判定の拡大は
審判の権威を守れるか。
~テクノロジー重視、MLBの決断~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2014/02/06 06:10
昨年のワールドシリーズ初戦でも、覆った判定にカージナルスのマシーニー監督が猛抗議。
1月16日まで米アリゾナ州で行なわれていたオーナー会議で、今季からプレー中のビデオ判定の適用を拡大することが正式に承認された。これまで公式戦だけでなく、ポストシーズン中の微妙な判定が勝敗の行方を左右するケースが頻出したこともあり、機構、選手会、審判員組合の間で、過去数年間にわたって、判定拡大の議論を重ねてきた。その結果、これまで本塁打の判定に限られていたビデオ判定が、大幅に拡大されることになった。
100年以上の歴史を持つ米球界に、ビデオ映像による判定が導入されたのが、'08年8月28日。同年9月3日、ヤンキースのA・ロドリゲスの本塁打を巡る判定が導入第1号となって以来、当該球団の監督が抗議できる権利として定着したが、その他のプレーへの判定拡大に関して、球界全体は概ね慎重論に終始していた。