「まず、今年の大きなニュースといったらあれだな」

「そうだな。まず、今年の大きなニュースといったらあれだな」

――谷繁さんですか。

「所沢でのCSの時にロッテの根元がついに店に来てくれたことだな」

――これまでは店に来たお父さんから旬の根元情報を頂戴していましたけど、やっと本人と会えましたか！

「ああ、『はじめまして。やっとご挨拶することができました』なんてよ。お父さんから聞いていた通りのしっかりした青年じゃねぇか。一発で気に入ったね。ただ、根元によるとよ、お父さんは『口が軽すぎなので家族からシカトされています』だってよ。頑張って欲しいよな、お父さん」

――全国のロッテファンが応援してくれますよ。きっと。でもロッテはCSで西武に勝ってアゲ鍋の面目躍如でしたね。

「やっぱり伊東さんの選手の使い方が上手いよな。若手を使いながら、福浦さんやサブローらのベテランも機能させているし、みんなに不満を作らせずに元々ロッテのいい部分だったチームワークを壊さず伊東さんの野球ができているんじゃねぇの。来年も期待できるな」

――来年はこのオフにFAで西武の涌井が入りますしね。

「涌井はやると思うよ。元々いいもの持ってるからな。シーズン最後に大活躍したけどよ、あの時のボールなんて打てるもんじゃないって福浦さんも言ってたしな。ポテンシャルは抜群よ。そこにこの移籍で、また一年生からという立場だからな。周りからの期待も大きいし、本人のモチベーションも全く違う。必死にやるだろ。成瀬や唐川、西野らへんの若い投手も刺激を受けるだろうしね」

「今の選手ってのは逆に指導力に飢えている一面もある」

――その一方で後半戦の西武快進撃の立役者ともいえる涌井と片岡をFAで失ってしまった西武はキツイですよね。

「問題ねぇだろ。あそこは次々と若いのが出てくるからな。打線は大きいのが打てる中村と浅村って柱に、あとは栗山、秋山ってのがいる。あとは小粒な野球でもいいんだから」

――珍しくわたりさんが高校時代から目をつけていたという浅村が今季4番を務めて打点王を獲得と、大ブレイクしましたね。

「中村が離脱して4番で出されても、重圧につぶされず、意気に感じることができる気持ちの強さを感じるな。浅村は投げっぷりと一緒で、すべての球種をフルスイングできるし、一本で試合の流れを変える影響力も持ってる。あいつに引っ張られてみんなが救われた感じだよな。来年は伊原さんが監督で緻密な野球をするだろうけどよ、自由にやってきた今の選手ってのは逆に指導力に飢えている一面もあるからな。何時間もミーティングしたり、頭を使うことを求められるのは、自分の役割も理解できるし、いい経験だろ。合うかどうかは別だけどな」

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