野球クロスロードBACK NUMBER
楽天、初の日本一へCS突破も……。
則本-田中リレーに潜む不安とは?
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2013/10/22 11:15
エース・田中はいまだ無傷を誇っているが、日本シリーズではブルペンの力も必ず必要になる時がくる。
強力打線の巨人相手に先発陣の負担を軽減できるか?
金刃や長谷部はシーズンでは防御率1点台であるし、斎藤隆にしても2点台と、勝利の方程式を任されたリリーバーたちは信頼に値する結果を残してきた。いくら「1敗が命取りになる」短期決戦とはいっても、毎試合、総力戦で勝ち続けられるほど甘くはないし、何より先発陣の負担が増すばかり。ましてや日本シリーズの相手は、12球団中ナンバーワンの145本塁打と、球界随一の攻撃力を誇る巨人である。CSのように先発だけで抑えられる保証などない。
中継ぎと抑えの力が求められる場面は必ず訪れる。
不安なら、ひたすらワンポイントで繋ぐなどリリーバーのみで総力戦に持ち込めばいい。抑えがいないのであれば、2試合、2回2/3を無失点に抑え、中継ぎで唯一結果を出したレイを守護神にすれば、強力な“秘密兵器”となるかもしれない。
打線は安定し、先発投手も計算が立っている。あと、チームに欠けているピースは中継ぎと抑えだけだ。日本シリーズが始まる26日までに陣容を整理し、命運を託す。
一蓮托生。一枚岩……。そんな戦いぶりが具現化された時、球団初の日本一を目指す楽天に光が射す。