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上原浩治がOKなら、ダルビッシュは?
メジャーで成功する投手の条件とは。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byHideki Sugiyama
posted2010/10/05 10:30
投手としての才能が超一流なのは衆目の一致するところであるダルビッシュ有。ただメジャーへ行くとなると、生活環境の変化やシーズン中のチーム移動の苦労など様々な困難があるのも事実。心身ともにタフでなければいけないが、果たして……
懸念は中6日のローテーションから中4日へと変わること。
日本では1試合で150球前後を投げるスタミナを見せる半面、ローテーションは中6日をきっちり守り、中5日の登板もほとんどなかった。すなわち疲労を取り去ることが、次の登板の土台になっているということなのだろう。
それを考えると球数100球で中4日というメジャー流のローテーションが、ダルビッシュの肉体に合うのかどうか。そこが最大のポイントになりそうなのだ。
疲労を引きずって投げ続ければ、故障を引き起こす可能性もでる。昨年も人差し指の疲労骨折から左腰、左臀部と故障が続き、決して誰よりも強い肉体の持ち主という風には言い切れない部分があった。
おそらく身体が万全なら、メジャーでもそれこそ惚れ惚れするボールを投げるはずだけに――。
ただ、そのことだけが心配の種である。